不動産売却を成功させるノウハウNo.25
2021年04月25日
レインズの機能
ここで少しレインズについてお話します。
レインズでは、過去に成約した事例と、現在売り出されている事例の2つを見ることができます。
成約事例では、実際に成約した年月日まで出ています。
その為、「ここ1年でこういう事例がある」ということは、だいたいわかります。
現在売りに出されている事例では、今、周辺で売られている物件の売出価格がわかります。
その為、今現在の市場観をつかむことができます。
この2つを参考にして査定価格をつけているわけですが、一般的には過去の成約事例のほうを見る会社が多いです。
「1年前、同じような部屋が4000万円で売れている。それから1年経っているから、3800万円ぐらいだろう」というような判断です(これを時点修正といいます)。
実際に、あるマンションで不動産会社10社に依頼した査定価格の差が500万円以上あったこともあります。
このマンションは総戸数200戸超で築年数も10年ほど経過し、多数の成約事例・売り出し事例があったにもかかわらずです。
このことからも、実際の査定方法は会社や担当者で異なり、各社で査定価格算出の根拠に違いがあることがわかります。
一般的に、マンション売却の査定価格は、一戸建てや土地の査定とは異なり、価格に差が出にくいと言われています。
特に、大規模なマンションでは自宅と同じタイプが多数あり、同じタイプで成約や売り出しの事例があれば、各社がその事例を参考に査定するからです。
その為、本来、売りたいお客さんにデータを知らせて、「過去にこの値段で売れており、現在似たような物件がこのくらいで売り出されています。だいたいこの査定価格になります」と情報を共有しながら、一緒に考えればいいのです。
成約・売り出し中の事例はすべて、お客さんに知って頂くのが理想です。
しかし、レインズと言うデータベースがあることを知っているお客さんが「成約・売り出し中の事例をもっと教えてください」と言っても、抵抗を示す不動産会社は少なくないです。
お客さんが知らない情報を持っていることが、不動産会社の財産だからです。
データを完全に開示してしまうと、お客さんにとって不動産会社を頼る「価値」が下がってしまうのです。
しかし、「情報化社会」の到来で、どの業態でも、顧客との情報ギャップがなくなってきています。
これまでの不動産業界では、「物件情報」を提供することが、お客さんにとっての価値でした。
インターネットがなかった時代では、お客さんの物件を知るためには、不動産会社に頼るしかなかったのです。
いまでは、インターネットで物件を簡単に検索できますから、そもそも、情報提供ということに価値がなくなっているのです。
不動産会社の実力が本当に試される時代になったとも言えます。
物件情報そのものではなく、提供するサービスの質で価値を提供していく、そんな変化を迫られているのです。
物件査定に関する不動産会社の対応を見ることで、その会社が何で勝負をしているのかを見極めることもできるのです。
物件情報(売り出しや成約の事例)を出し惜しみする会社は、疑ってかかりましょう。
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本日は以上となります。
次回も引き続き、 賢く・高く、不動産売却をしていただく為の、ノウハウ をお届けいたします。
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